さわや探偵団

  • no.01
    2016/7/7UP

    探偵者 本店・竹内

    「まっぷる岩手」と 「るるぶ岩手」を比べてみた!
    その1~盛岡三大麺編~2016.06.20

    決めたオレ 違いのわかる オトコになる

    旅行ガイド誌の2大梟雄(きょうゆう)「まっぷる」と「るるぶ」。いや、梟雄と言っても曹操みたいに悪い感じの人ではないです。両雄並び立つというところです。岩手の旅行ガイドと言えばまずこの2冊、まずもなにもこれだけと言っても過言ではありません。いや、少し過言でした。すみません。なにしろガイド本は有名な観光地や大都市なら数多く出ていますが、岩手県くらいの地方になると東北地方にひとくくりにされ、岩手県だけで1冊というのはなかなか無いのです。以前盛岡で1冊ありましたが無くなりましたし。作っても儲からないからでしょうか。きっとそうですね。まあ愚痴はいいとして、お客さまから「まっぷるとるるぶどっちがいいの?どう違うの」とよく、いや、たまに聞かれるわけです。今までは「中を見てフィーリングの合う方がいいですよ」などとテキトーなことを言ってはお茶を濁していました。すみません、中身が良くわからないときの常套文句でした。ばらしちゃいました。ここはやはりプロの販売員として、もっとかっこいいことを言いたい!こと細かに違いを説明した上で、あなたに必要なのはこちらの本です「ドーン!!!!」と喪黒福造のように断定したい。いや、奈落の底に突き落としたりはしませんよ。というわけで、じっくり読んで比較してみようと。どっちも同じだろ、どうでもいいだろ、前置きが長いよ、という外野の声は聞き流しておきましょう。

    (註 比較した本はどちらも「‘16~‘17」年版です)

    おおまかに 見るとやっぱり 似ているよ

    この2冊、全体の構成は似ております。最初に岩手の見所をザクっと紹介、次に県内を地域別に紹介、その地域の分類も「盛岡・雫石・小岩井・その周辺」「花巻・遠野」「平泉・一関・奥州・北上」「八幡平・安比高原」「三陸海岸」の5地域で、順番も同じです。そして最後に宿や温泉や交通機関などの情報ページで締める、という感じで、間違って買っても気がつかないほど似ています。いや、似ていますが違いますよ。微妙に。最初はどっちだ?どっちがあとから似たもの作ったんだ?という詮索はやめましょう。無粋ってもんです。

    表紙もさ 比べてみると 面白い

    さて、とりあえず表紙を比べてみましょう。まるで旅行会社のパンフレットのような、不思議と似たデザインです。この2誌、もう当たり前で違和感を感じさせません。どちらも岩手の観光名所がところ狭しと網羅されています。しかしド真ん中で推している場所が違うのです。「まっぷる」は「世界遺産黄金の国平泉、中尊寺金色堂・毛越寺」で一方「るるぶ」は「盛岡レトロさんぼ」。最近数年間はどちらも世界遺産平泉が多かったです。その手堅さはとくに「るるぶ」で、「まっぷる」はあまちゃんに乗っかって「三陸鉄道の旅」など変化球も投げてきましたが、今回は王道の平泉で、奇しくも立ち位置を交換した感があります。次回は「三陸ジオパーク」「県北縄文遺跡めぐり」あたりの魔球を期待するところです。

    ネットでも 活躍してるが おいちょっと

    ここで気になるのは「まっぷるリンク」というものです。なんと!本を購入すると電子書籍の「まっぷる岩手」が無料で付いてくると言うではないですか。スマホなどでも見たい人には便利です。見ない人には意味無いですが。まあ、これは「まっぷる」やるな、「るるぶ」対抗しないのか?と思いきや携帯電話会社の雑誌読み放題なコンテンツに「るるぶ」シリーズが入っているではないですか!なんと大胆な・・・。あ、こんなこと書いたら本が売れなくなるからダメか。聞かなかったことにしてください。

    表紙だけでこんなにダラダラしてていったいいつ終わるんだとお思いでしょう。大丈夫です、ここから超特急です。なにせ似てますから。

    やっとこさ 本題入るよ 盛岡だ

    さあ盛岡です。「まっぷる」は23ページ「るるぶ」は24ページ費やしています。ほぼ変わりないながら総ページ数が130対110なので割合として「るるぶ」の盛岡への力の入れ方が強そうだなということがわかります。あ、「まっぷる」と「るるぶ」に言及する順番は一応50音順としておりまして他意はありません。(いまさら!?)

    盛岡といえば冷麺じゃじゃ麺わんこそばの三大麺ですよ。盛岡冷麺はやはり盛岡発祥ですから。盛岡じゃないとおいしくないとよく聞きます。手づくり村で自分で冷麺作って食べる体験ができますが、それも格別です。お店で食べるのと値段も変わりませんし。じゃじゃ麺は他県の人は好き嫌いがはっきりする盛岡の踏み絵です。残したら盛岡人に怒られます。わんこそばは地元にいながらも案外と生涯チャレンジ回数は少なかったり、ゆっくり味わいたいよねなどと苦笑いするのがお約束ですが、そんなこと言いながら大好きなんですよ。他県の人をとりあえず挑戦させて、苦しいだろう?コツがあるんだよと先輩風を吹かせたくなります。逆に物凄く食べると盛岡人に尊敬されます。そしてモテます(たぶん)。

    なんたって 発祥の地 盛岡冷麺

    あなたのパソコン、ちゃんと「冷麺」と一発変換されますか?されないとクレームつけたくなります。ま、冷麺特集はお互い2ページですが、載ってるお店が「まっぷる」7店、「るるぶ」9店なんですが、共通してるのは3店しかありません!その3店とは盛岡冷麺発祥の「食道園」、根強い人気「ぴょんぴょん舎」、冷麺職人の技が光る「大同苑」、の3店です。他には「まっぷる」が「ヤマト」「盛楼閣」「やまなか屋」「寿々苑」で計7店。

    「るるぶ」は「三千里」「もりしげ」「明明家(みょんみょんや)」「ぴょんぴょん舎」「チャレンジャー」「髭」「肉の米内」で計9店。

    お、あの店載ってるのか!好きなんだよな!あそこは載ってないのか!わ、元世界チャンピオン!と盛り上がりたいところですが、見渡しても犬1匹しかいなくて盛り上がりようがありませんでした。

    じゃじゃ麺に 全部入れちゃう わたしです

    じゃじゃ麺特集は「まっぷる」が1ページで6店、「るるぶ」は、なんと!2ページで7店。共通してるのはじゃじゃ麺発祥「白龍(ぱいろん)」、飲み会のときよくお世話になります「香醤(こうじゃん)」、そして「盛岡じゃじゃめん」の3店です。他には「まっぷる」が「不来方じゃじゃめん」「醤醤(じゃんじゃん)」「小吃店(しょうすうてん)」、「るるぶ」が「ぱんだ食堂」「盛岡じゃじゃ麺あきお」「HOT Jaja」「盛岡じゃじゃ麺ちーたん」。

    じゃじゃ麺のお店はどんどん増えてますからね。じゃじゃ麺店かインドカレー店かというくらいですよ。全市民の知り合いまたは知り合いの知り合いがじゃじゃ麺店をやってるよ、なんてなる日も近いかと。

    休日は すごい行列 わんこそば

    わんこそばは「まっぷる」が1ページで「東家」「やぶ屋」「初駒」「直利庵」の4店、「るるぶ」は同じ4店ですが2ページでうんちくが詳しいです。やはりわんこそばは昔ながらのお店なんですね。今度、ご近所在住の大食い女王・菅原初代さんに食べ方のコツを聞きたいところです。

    紙数尽き まとめと予告 思うつぼ

    その後どちらも盛岡散歩コース・カフェ・グルメ・お土産・などが続きます。すみません三大麺で燃え尽きたので、次回以降につづくということで。

    いいかげん図表にしてくれよとお思いでしょうが、いやそれほどなことでもないのです。盛岡三大麺で比べると「まっぷる」は写真が大きくてインパクト大で初心者には選びやすい件数、「るるぶ」はページ数も件数も多くより通好みなセレクトという印象です。

    初めはほぼ同じだろうと思われた中身は吟味してみると微妙かそれ以上に違うことがわかりました。掲載店の違いが半分近くある場合もあり、両方補完し合ってより選択肢が増える、完全版に近づくともいえます。

    おお!なんだかすごく素敵で都合の良い結論が出ましたよ!

    同じようで微妙に違う、極めたい人は両方買うのが良し!(パチパチ!)