さわや書店 おすすめ本

  • no.412
    2020/8/21UP

    本店・総務部Aおすすめ!

    雑草はなぜそこに生えているのか 稲垣栄洋/ちくまプリマ―新書

    観察者の感受性によって、ひとつの事実にも複数の深い意味を与えるような事がある。植物の話でも動物の話でも、その生態の事実に“意志”を感じさせるような、著者独特の解釈が面白い。
    植物も動物も本当は何とも思っていないのかもしれない。少なくとも雑草は何とも思ってはいないだろう。普通なら興味を持つはずもない対象に、その意味をすくい取りこれだけのストーリー性を持った内容にまで広げる著者には、きっと雑草魂が乗り移っているに違いない。
    踏まれても抜かれても、状況に順応してより強くしたたかに生き残る雑草の生存戦略。この雑草魂。地方の中小零細企業であるさわや書店にも見習うべき点は多い。