さわや書店 おすすめ本

  • no.446
    2021/1/11UP

    本店・総務部Aおすすめ!

    銀の森へ 沢木耕太郎/朝日文庫

    本は文章から自分の中にイメージを作り上げるため、個人的な経験や心の営みによってそれぞれの風景があるだろう。しかし、映画は誰もが同じ映像によってはっきりと示されているのに、人によって解釈が変わってくるところがおもしろい。友人などとその違いを話したりするのもまた、映画の愉しみのひとつだろう。人と違う視点や感想を持つ事は意外と重要だ。本でも映画でも、賛否の分かれるものの方が心に残る作品は多い。
    それにしても、プロの作家の解釈や文章力は、やっぱり凄いなと改めて感心してしまう。「銀の森へ」「銀の街から」を読みながら、いつか観てみたいと思う映画に忘れないよう折り目を付けていたら、折り目だらけでえらい事になってしまった。また、過去に観た映画でも、もう一度観てみたいと思わせるだけの内容が本書には充分にある。個人的には『めぐりあう時間たち』や『ザ・ロード』など、今一度見直してみたいと思った。