さわや書店 おすすめ本
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no.1902017/11/8UP
フェザン店・長江おすすめ!
経済は感情で動く マッテオ・モッテルリーニ/紀伊國屋書店
従来の経済学は、合理的に判断するヒト、というものを仮定して、それに基づいて様々な理論が組み立てられてきた。しかし実際は、現実の人間はそこまで合理的な判断をしているわけではない。確実に高い利益が得られるからと言って、必ずそちらを選択するとは限らない。例えば、今1万円あげるというのと、一週間後に1万1千円をあげるというのとでどちらを選ぶでしょうか?僕は、正直後者なんですけど、大半の人は前者だと答えるのではないでしょうか。一週間後に手に入る1万1千円よりは、すぐに手に入る1万円の方が価値が高い、と判断してしまうわけです。
そういう、人間の曖昧な部分、合理的でない判断を組み込んだ経済理論を組み立てられないだろうか、ということで出来たのが行動経済学という分野です。
本書を読めば、主婦がスーパーのチラシを見比べて1円でも安い商品を探してスーパーをはしごする理由も、宗教の勧誘が何故無料の雑誌を持ってやってくるのかということも分かります。なるほど、自分はこんな非合理的な判断に基づいて買い物をしていたのか、ということに気づける本です。