さわや書店 おすすめ本
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no.2132018/2/20UP
本店・総務部Aおすすめ!
精鋭 今野敏/朝日文庫
何も事件の起きない警察小説。しかし読み進むにつれ新人警察官の主人公とともに、警察について、特殊急襲部隊(SAT)や自衛隊について、あるいは武術などについての本質を考えさせられる物語だ。なにも起こらない平和は、何もしないでいて得られるものではないという、当たり前だけれども普段は目に見えない事実。何も起こらないがゆえの凄み。いろいろな分野で大なり小なり同じような事が言えるのではないだろうか。
全く関係ないが先日、中劇の「午前十時の映画祭」で『バグダッド・カフェ』を鑑賞。こちらも基本何も起こらない映画ではあるものの、スクリーンに映し出される色彩感覚と、音楽“Calling You”の余韻が長く心に残る。この手の物語は意外とボディーブローだ。ふとした瞬間に後からじわじわ効いてくる。