さわや書店 おすすめ本

  • no.78
    2016/10/18UP

    フェザン店・長江おすすめ!

    新幹線をつくった男伝説のエンジニア・島秀雄物語 高橋団吉/PHP文庫

    戦勝国においてさえ「高速鉄道列車」という発想がない、そんな敗戦直後という時代に、『日本の車両技術は、島と松平によって、鉄道先進各国に大きく水をあけたのである』と著者が評す程とんでもない化け物のようなシステムだった新幹線を、その卓越した先見性と完璧なまでの合理性によって創り上げた伝説的なエンジニア・島秀雄についての評伝だ。
    『もし島秀雄が、国鉄にカムバックしなかったら…。今日の日本の鉄道は、大きく様変わりしていたにちがいない。』
    島秀雄は、そう言わしめるほどの圧倒的な存在だった。
    本書では、技術者として島秀雄がどんな歩みを辿ったのか、国鉄がどういう歩みの中で新幹線という途方もない計画を進行させたのか、島秀雄はどうして国鉄を去り、そしてまた戻ってきたのか、新幹線に至る技術的な歴史はどういう流れなのか、というような、島秀雄という男を中心軸に据えて、新幹線開発に至るまでの流れを追っていく。(平成28年10月現在出版社品切れ中)