さわや書店 おすすめ本
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no.6232025/5/12UP
本店・総務部Aおすすめ!
戦火のバタフライ 伊兼源太郎/講談社
戦前と戦後の変容。一般市民の感情と政治家の論理と官僚のリアル。思い出したくない出来事や口にできない現実が戦時中には多くあったことだろう。それこそ口をつぐんだまま墓場まで持って行った方も大勢いたと思う。戦後の葛藤も含め残すことのできないものを、口にすることのできない現実を、物語という形でなら語り継ぐことができる。あらゆる物語の起源とは、そういった忘れてはならない大事なことを、どうしても後世に語り継ぐために生み出されたものなのかもしれない。
戦争を体験した人がもうすぐいなくなる戦後80年というこの時代。今読んでおきたい一冊だ。