さわや書店 おすすめ本
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no.2562018/7/17UP
フェザン店・長江おすすめ!
図書館の魔女 高田大介/講談社文庫
さわベス2018文庫1位に選んだ作品。2017年に、全4巻の本書の内、1巻を貸し出すという企画を行った。色々あってすぐにその企画を止めなければならなくなってしまったが、それぐらい読んでほしい本だった。
1巻を貸すと決めたのは、ワケがある。というのは、1巻目はちょっと読むのが大変だからだ。2巻の半分ぐらいまで読んでもらえれば、あとは一気読みを保証する。「ファンタジー」などという括りでは到底収まらないような、世界レベルの傑作なのだ。ただ、面白くなってくるまでが、ちょっと辛い。だからこそ、1巻を貸し出そうと思ったのだ。
マツリカという、ある一国の図書館のトップに立つ少女は、ある意味で言葉にとても不自由する存在でありながら、同時に、言葉のみを武器として世界と渡り合う力を持つ存在でもある。そんなマツリカの元に、一人の少年がやってくる。キリヒトと呼ばれるその少年が、修行場だった山奥を下り、「高い塔」と呼ばれる図書館にやってきた時、長い間開けられることのなかった「物語の扉」が静かに開くのだ。