さわや書店 おすすめ本

  • no.278
    2018/10/2UP

    本店・総務部Aおすすめ!

    人工知能に哲学を教えたら 岡本裕一朗/SBクリエイティブ

    人工知能について考える時、最終的に人間とは何なのかを考える事になる。今まで特別に意識した事のなかった、人間性とは具体的に何を指すのか。人工知能の登場により誰もが改めて問われる、正義とは、芸術とは、宗教とは、幸福とは何なのか。
    デジタルテクノロジーが、その良し悪しはともかく生活の中で、なくてはならない存在となっている以上、人間はすでにデジタルに支配されていると言えなくもない。人工知能は今後ますます、想像を超えるスピードで進化し、人間が使っているのか使われているのか判らなくなってくるだろう。しかし、どこまで進化したとしても最後まで残る人間的なものは必ず存在すると信じたい。
    本書でも紹介されている映画『Her世界でひとつの彼女』は、人工知能の進化に対する示唆に富んでいて面白かった。ハスキーボイスなのが魅力的でズルい。