さわや書店 おすすめ本
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no.3512019/9/26UP
本店・総務部Aおすすめ!
五郎治殿御始末 浅田次郎/中公文庫
武家の道徳の第一は、おのれを語らざることであった――。武士にとって、明治維新という時代にどれほど人に言えない困難や葛藤があった事だろうか。
世の中が大きく変わる中で名もなき最後の武士たちの、自分自身への始末のつけ方、武家としての最後の生き様を描く6篇。特にこの短編集を総括するようなラストの表題作には、時代に対する著者の考え方が色濃く込められている。
著者の幕末から明治の物語でどうしても思い出すのが映画化もされた『壬生義士伝』。そして本書の中では『柘榴坂の仇討』が映画化されている。映画も本当に傑作だった。