さわや書店 おすすめ本

  • no.506
    2022/6/4UP

    本店・総務部Aおすすめ!

    ロボット・イン・ザ・ガーデン デボラ・インストール/小学館文庫

    今、劇団四季ミュージカル全国公演中の『ロボット・イン・ザ・ガーデン』。そして今年8月公開、二宮和也主演の映画『TANG タング』の原作が本書だ。翻訳された本としてはほとんど違和感のない、非常に読みやすい本なので是非とも1冊、演劇や映画を観る記念としても持っておいて損はない。いつか気が向いた時に読み始めても必ず面白く、また読む年代によっても感想が変わり、時が経つほどにノスタルジーが際立つ。そういう本だと思う。
    話は全く変わるが、映画『トップガン マーヴェリック』を観に行った。これは映画館で観るべき映画という事になるのだろう。まあ、どんな映画でも映画用に作られているものは基本的には映画館で観るべきなのだ。それは演劇でも美術でも音楽でも本でも同じ事が言える。とは言え便利な機器を全否定するつもりはない。その便利さは十分に理解しているし、享受してもいる。ただ、それらはあくまでも「サブ」であり、人間を補助するものだと思う。「サブ」を「メイン」にしてしまうのは、そこから抜け落ちるものが多すぎて、体験としてあまりにももったいない。そして、いい作品に対する対価は自己と制作者への投資だ。ポチっと安く入手すればするほど縮小する。