さわや書店 おすすめ本

  • no.187
    2017/10/31UP

    本店・総務部Aおすすめ!

    アンドロイドは
    電気羊の夢を見るか? フィリップ・K・ディック/ハヤカワ文庫

    『ブレードランナー2049』は今すぐ劇場へ観に行くべき映画だと思う。1982年に公開された『ブレードランナー』。前作を完璧に引き継ぎながらも、全く新しいその世界観に圧倒された。その原点となるのが1968年発行の本書であり、全てのエッセンスはこの原作から派生している。
    今回の映画は前作よりも一段と深く濃く想像を遥かに超えていた。レプリカントと呼ばれる人造人間がさらに進化し、限りなく人間に近づいた時に於いてなお、「人間的」とは何を意味するのかを浮き彫りにし、観る者に問いかける。
    とにかく、たまには本屋に行くべきというのと同様に、映画館にもまた足を運ぶべきだ。自分に全然関係ないものであっても、身銭を切って紙の本を買い、劇場で映画を観るという行為そのものが、コストパフォーマンスでは計り知れない「人間性」を深化させてくれる。