さわや書店 おすすめ本

  • no.408
    2020/7/20UP

    本店・総務部Aおすすめ!

    アンガーマネジメント入門 安藤俊介/朝日文庫

    ほとんどの場合、外に出しても内に溜めても自分自身にとってはマイナス面しか生み出さない「怒り」。冷静さを失い、かかるストレスに対して結果が全く見合わない。それどころかさらに悪化させ、ますます自分が消耗してしまう。たまたまその怒りの原因がなくなったとしてもすぐにまた別の原因が発生し、終わる事はないのだろう。人間である以上決して怒りの感情が無くなることはない。
    本書はこんな環境の中にあっても、怒りに対して一歩でもプラスになるようなアプローチのしかたを紹介している。たとえどんなに怒りの原因を追究したとしても、それでは何の改善も生み出せない。まずは自分で変えられる事と変えられない事をはっきりと区別し、その上で自分ができる解決策にのみ焦点を当てる。やり方はいろいろと紹介されているが、たまにこういう本を読むだけでも気持ちが少し楽になる。
    怒りそれ自体は自分自身の問題だ。いつの日か自分自身の怒りを客観的に見て、あるいはもっと俯瞰して全体をメタ的に見た時に、その怒りのしょうもなさや栓の無さを笑い飛ばせるようになればOKなのだと思う。