さわや書店 おすすめ本
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no.6372025/12/27UP
本店・総務部Aおすすめ!
よくわかる一神教 佐藤賢一/集英社文庫
先日、『プラハの春 不屈のラジオ報道』という映画を観た。検閲により、真実でない報道を流せと言われ、それを拒否するラジオ局の話。この映画、エンドロールの後に出てくるメッセージがいい。宗教とは関係ないが、政治思想もある意味、一神教と同じようなものかもしれない。
本書を読むと、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教が同じところから派生した宗教なのに、いかに統治に利用され、国境により分断され、政治的に利用されてどうにもならなくなってしまったのかがよくわかる。そして人々の宗教に対する真面目さも。
ウクライナもイスラエルも歴史的に根深い問題が絡み合ってどうにもならない。AI時代にこのどうにもならなさ加減が人間というものの良さでもあり悪さでもあるのだと思う。この「悪さ」を消し去った場合は「良さ」も消えてAIと同化してしまうのだろう。それにしても、どうにかならないものか。
そういえば北アイルランドのカトリックとプロテスタントの争いが出てくる『ベルファスト』も心に残るいい映画だった。
