さわや書店 おすすめ本

  • no.474
    2021/8/28UP

    本店・総務部Aおすすめ!

    みかづき 森絵都/集英社文庫

    戦後から現代まで、塾の目線でみた教育現場における物語。近代史を眺めるようにその時代ごとの空気感が伝わってくる。どんな時代においても絶対にこれだけが正しいというものはなく、世の中の流れによって風向きが大きく変わってくる。一つだけ言えるとすれば、いつの時代でも「自分の頭で考えろ」という事だけだ。
    読書は、時代の流行に関係なくその解釈に普遍性と多面性があり、読む年代や時期などによっても感じ方が変わってくる。映画もいいが、画像から伝わってくる微妙な部分をより楽しむためにも、まずは名作文学を読み「自分の頭で考える」ことが先決だ。
    コロナ禍の中、下記RHYMESTERの曲が頭にリフレインする。
    “汚れたマネー 腐った官僚 腐った政治家に大企業 腐った国家 日本株式会社 ヤツらが悪い オレは被害者 大人が悪い 子供が悪い ゆとりのせいで アタマが悪い 教育が悪い 行政が悪い 巡り巡って 大人が悪い じゃ、悪い大人を代表し 言ったろうタブーを開放し この世界はそんな単純じゃないんだ ラスボスはどこにもいないんだ 所詮カネか? 誰かの陰謀か? そりゃ解り易いがそれだけじゃないな 騒ぎ出す外野 揺れるガイア 誰がメサイア? 誰がライアー? 選ぶのはキミだ キミだ 決めるのはキミだ キミだ 考えるのはキミだ キミだ 他の誰でもないんだ さあ歌いなLa La La…”(The Choice Is Yours/RHYMESTER)