さわや書店 おすすめ本
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no.6562026/9/5UP
本店・総務部Aおすすめ!
すべての見えない光 アンソニー・ドーア/ハヤカワepi文庫
読み終えて、放心している。すぐに感想を書ける状態にないというのが正直なところだ。圧倒的な物語を前にすると、読み終えてから時間が経過した方が熟成され理解が深まる。今はとにかく詩的な文章に浸っていたい。そんな気がしている。
基本的には戦時中の話なのだが、自然の描写が美しい。主人公が盲目の少女なので余計にそう感じさせるのかもしれない。海、貝殻、鳥、木、街並み、そしてダイヤモンド。あるいは気の遠くなるような年数を経て物理法則に従ってできたただの石。石油や石炭。すべての見えない光。ラジオ電波、今だとインターネットに溢れる、人間の善意も悪意も呑み込む濁流。心の交流。すべての見えない光、目に見えないけれども確実に存在する光。
