さわや書店 おすすめ本

  • no.116
    2017/1/24UP

    本店・総務部Aおすすめ!

    こちら弁天通りラッキーロード商店街 五十嵐貴久/光文社文庫

    荒唐無稽な話で馬鹿馬鹿しいからこそ現実味があると思った。シャッター通り商店街再生の話である。いや、図らずも再生するかもといった話である。商店街活性化や地方活性化などの議論では、討議を重ねるごとに利害が絡みまとまらなくなるか、理想論が美し過ぎて存続不可能な場合が多いと思われる。地域の特色を活かした素晴らしい意見やきれいな理論であればあるほど怪しいと個人的には思っている。この小説は成り行きでそうなっただけの話で、やり方もテキトーな思いつきだが愚直に実行する話なので、きれいな理論よりは可能性があると思う。言葉は悪いが「若者・馬鹿者・よそ者」が地域の活性化には不可欠だと誰かが言っていた。つまりはそういう事なのだろうと思う。