さわや書店 おすすめ本
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no.332016/7/27UP
フェザン店・田口おすすめ!
いつもおまえが
傍にいた 今井絵美子/祥伝社「立場茶屋おりきシリーズ」を筆頭に、多くの人気シリーズを世に送り続けている時代小説家・今井絵美子の自叙伝である。ステージ4の乳癌で、3年の余命宣告をされるが、抗癌剤治療を拒否し、執筆に余命を懸ける女流作家の生き様が描かれている。苦難に出遭っても志を曲げずに己の想いを貫いた人生。今井作品に登場する主人公たちの真っ直ぐで一途な姿は、まさに今井さんの分身だったのだろう。
「手がけたシリーズは、全て完結するまで死ねないわ!」という今井さんの言葉が忘れられない。
同時期に発売された、立場茶屋おりきシリーズ最新刊「幸せのかたち」(ハルキ時代文庫)は、涙なしには読めなかったのは、物語が佳境にさしかかっていることもあるのだが、おりきが今井さんと重なって見えたのかも知れない。