さわや書店 おすすめ本

  • no.652
    2026/5/30UP

    本店・総務部Aおすすめ!

    プラハの古本屋 千野栄一/中公文庫

    表紙の絵が美しいチェコの首都、プラハの街並み。言語学者の著者が顔なじみの古本屋を巡り貴重な本を探しながら交流を深めていく。政治体制の変遷や戦争などにより稀覯本となってしまっている本を、なじみの客にだけ古本屋の裏からすっと出してくるなんぞ、なんとも粋だ。そしてビールも非常に旨そう。言語学の事はよくわからないが、その土地の言葉とはその土地の思考そのものなのだろう。様々な出会いを通じて書かれたエッセイに、プラハ周辺の空気を感じさせる。
    全く関係ないが、映画『カミング・ホーム』を観てきた。宇宙人には言語という概念はそもそもないのかもしれない。言語学者が主人公のテッド・チャン原作『メッセージ』もファーストコンタクトものの中で秀逸だった。言葉でものを考えるのは人類だけの特徴だろう。
    更に全く関係ないが、『カミング・ホーム』と同じ製作陣の『リトル・ミス・サンシャイン』は自分の中では非常に中毒性のある、ツボのコメディ映画だ。