さわや書店 おすすめ本
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no.5672023/10/9UP
本店・総務部Aおすすめ!
列 中村文則/講談社
― 幸福? 目の前の猿が問うようだった。 “何を言っているのだろうか。私は幸福ではない” 彼が私をずっと見ていた。 “私は吹雪のなか芽を食べているだけだ。私はただこのようにあるだけだ。君たちの尺度を私達に当てはめるな” ・・・・・・
“別に幸福でなくてもいいだろうが” ― (本書より)今ほど、どうでもいい情報、知りたくもない情報がガンガン入ってくる時代もないだろう。人は自分の絶対的尺度ではなく、他者との相対的尺度でしかものを計れなくなった。つまり列の前か後か。そして、列は永遠に伸びてゆく・・・。