さわや書店 おすすめ本
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no.5012022/4/14UP
本店・総務部Aおすすめ!
教養としての茶道 竹田理絵/自由国民社
誰にでもわかる言葉で、簡潔に記載されている。どんなものでも本質はシンプルなものだと思うが、簡単だという意味ではない。茶道は日本の美術、文化、ビジネスに至るまで、そのエッセンスが凝縮された総合芸術だという事がわかる。「わび・さび」や「一期一会」、禅の精神や茶室における花の美などについて、なんとなく知っているようなことを明確な言葉で示している。
あらゆる無駄を削ぎ落としたような引き算の美学は、ものの本質的な意味を際立たせる洗練された美意識だ。日常生活ではなかなか触れる機会もない茶道だが、心のどこかにはその精神性だけでも置いておきたい。
一方で、普段はあまり気にも留めていないけれども、茶道的な美は探せば意外と至る所にあるのではないか。はっきりと言葉にできないだけで、感覚として頭ではみんな理解しているのだと思う。行動で示せるかどうかは別として。