さわや書店 おすすめ本
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no.2432018/6/5UP
本店・総務部Aおすすめ!
かさ 太田大八/文研出版
映画『シンドラーのリスト』は全編モノクロ映像の中で、少女の赤い服だけをカラーにしたワンシーンが強く印象に残る。
1975年発行の本書は、文字がなく絵だけで表現されている絵本である。こちらも全体がモノクロの中で唯一、女の子の小さな傘だけが赤く際立っている。
読書は文字を読んでその意味を認識するだけでなく、読者の想像力によって成立するものだとすれば、この絵本も間違いなく“読書”である。読んでいるのは、絵を見る事で心の中に伝わり生み出される思い。紙の本ならではの味わい深い質感に絵の構図も美しく、子どもから大人までそれぞれの“読み方”で楽しめるだろう。
当店「きせつのえほん」コーナーの中から児童書担当者お勧めの一冊だ。