さわや書店 おすすめ本
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no.2282018/4/10UP
本店・総務部Aおすすめ!
プラネタリウムの外側 早瀬耕/ハヤカワ文庫JA
表紙買いした一冊。人工知能や時間・空間に関するSFなのに、非常に人間的な小説だった。取り戻すことのできない、瞬間・瞬間の一回性、不可逆性が表現されていて、切ない。映画『her世界でひとつの彼女』を思い出した。
それにしても、本の“表紙買い”はほぼ当たる。表紙のデザインにピンと来るものがあった時は、騙されたと思って迷わず買ってみてほしい。そもそも、大手出版社から出版される本に意味の無いものなど、あるはずがないのである。自分のイメージや好みと、内容が大きく異なる事は当然想定される。それでも読み続けると、必ず今の当人にとって必要な、意味のある何かが隠されているはずだ。最後まで読んでも何も無かった時は?
その時はこう考える事にしている。不味い酒を飲んだ事のない人間に、酒の美味さなどわかるものかと。どんな経験にも意味はある。