さわや書店 おすすめ本
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no.1742017/9/12UP
フェザン店・長江おすすめ!
風が強く吹いている 三浦しをん/新潮文庫
一言で言えば、「ただ走るだけの小説」なんですけどね。なんでこんなに感動させられるんだろう。特に後半は、もうずっと泣きっぱなしという感じでした。
清瀬灰二(ハイジ)は、竹青荘に10名揃う日を待っていた。竹青荘に住むのは、マラソンや長距離走など未経験の面々ばかり。そんな彼らがハイジの甘言に乗せられて、なんとあの箱根駅伝に挑戦することになってしまったのだ!7人の素人と1人の超ド素人、そして2人の経験者は、明らかに無謀とも思える挑戦にひた走ることになる…。
いや、ムチャクチャな話なのはその通りなんです。こんなド素人集団で箱根駅伝を目指すとかあり得ないし、駅伝経験者が読んだら「んなアホな!」って描写の連続かもしれません。でも!グッとくるんですよ。僕はスポーツ全般に興味もないし、箱根駅伝も基本的に見ないんだけど、本書を読んだ翌年の箱根駅伝だけはちゃんと見たぐらい、この作品にはどっぷりハマりました。