さわや書店 おすすめ本
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no.1222017/2/14UP
フェザン店・長江おすすめ!
ラーメンと愛国 速水健朗/講談社新書
本書は、「ラーメンとは日本人にとって何なのか?」という問いを軸として、戦前から現在に至るまでのラーメンの存在の変遷や、ラーメンという存在が国民性に与えた影響などについて深く探っていく作品だ。という内容紹介はあまりにも漠然としすぎているが、本書で描かれる範囲があまりにも広いので、うまく要約することが難しい。
それは、章題を並べてみるだけでもある程度は理解できるだろう。
「ラーメンとアメリカの小麦戦略」
「T型フォードとチキンラーメン」
「ラーメンと日本のノスタルジー」
「国土開発とご当地ラーメン」
「ラーメンとナショナリズム」
ラーメンを主軸にしようとするあまり、あまりに我田引水に過ぎるように感じる箇所もあり、話の信憑性なども不明だが、読み物として読んでいる分には非常に面白い。本書は、ラーメンというものを主軸として、戦前から現在までの日本及び日本人の変化を抽出しようとする試みが斬新である。